十一月一日

稲刈り
午後「しまいの庚申」で、鎮守に塚を築く

十一月二日

朝、金比羅神社の祭礼準備
夜、金比羅様で宴会、深夜町に繰り出す

十一月三日

天長節　金比羅神社祭礼日
餅もちまきや酒宴、僕は酒の燗かんつけ

十一月四日

松見屋の蒔まき物手伝い
午後は蕎麦そ　ばブチ（打ち）、稲刈り遅くまで

十一月五日

父と稲を刈り、束ねる、ハカが行く嬉しさ

十一月六日

雨の中、大勢で稲刈り

十一月七日

稲刈り大部分終わる

十一月八日

田ゴキ（田で稲こき）の後籾もみ運び
夜はボージ（サルガシラで籾を落とす）

十一月九日

暗い内に起きて田ゴキ

十一月十日

早朝の田ゴキは寒くてつらい

十一月十一日

庭で稲こき、ボージ
俵結い（俵に米を詰める）して蔵に収める

十一月十二日

早起きして田ゴキ

十一月十三日

旧一〇月二〇日
恵比寿様の祭り（恵比寿講）

十一月十四日

手伝いを得て田ゴキ
午後は一人で籾運び

十一月十五日

今年は例年より上々の成績だ

十一月十六日

この夜、二十三夜様、行かずにはいられない

十一月十七日

トメ様が手伝ってくれてはかが行く

十一月十八日

本田の田、大勢で作業

十一月十九日

稲こき終わり、夜はボタ餅もち

十一月二十日

宇都宮師団の祭りで人が続々行く

十一月二十一日

柄木田家へ稲こきの手伝い

十一月二十二日

秋まで（秋の収穫の作業）終えてゆっくり起きる

十一月二十三日

クルリ棒でツタラボージ
（稲こきの際に切れた穂首を叩いて脱穀すること）

十一月二十四日

父と大根とり、今年はよい出来だ

十一月二十五日

アラク（開墾地）でわらやもみがらを焼くため運ぶ

十一月二十六日

田にわら配り、
午後はわらコギリ（わらを細かく切る）

十一月二十七日

結ゆいで清次君宅のわらコギリ

十一月二十八日

松見屋で清次君とボージ（サルガシラで脱穀）
午後は家でツタラボージ

十一月二十九日

清次君宅の田のわらコギリ
入営の人をにぎやかに見送り

十一月三十日

清次君、末さんと我が家の田、わらコギリ